先日、クローズドループ制御モデルについてご紹介を致しましたが、その中で使っていましたバルブとシリンダーモデルについて補足を追加しようと思います。
例えば上図の上段で使用されているシリンダーエレメントにおいては、各部の寸法(下図)や端部に接触した際の挙動、ハウジングとピストンの間にあるシーリングに依る抵抗が入力可能です。また、内部に流れる気体/流体の特性或いは熱による影響も考慮可能です。
また、中央でオレンジの四角で囲んだバルブモデルをよく見ると記号自体は一般的に用いられる図ですが、内部に-1,0,1の数値が書かれているのがご覧いただけます。これはエレメント左から入力される制御値が0の場合は弁が閉じた状態であり、負の場合にはP→A,B→Sに流れ、正の場合にはP→B,A→Rに流れる。つまりはこれに従い上に接続されたピストンが左右に移動するということを表しています。
SimulationXに用意されているエレメントにはそれぞれ数多くのパラメータ入力が出来るようになっていますので、エレメントやヘルプに描かれている画像を見ることも理解を深める手助けになるかと思います。
2004年、日本イーエスアイ(株)入社。自動車をはじめ各種産業分野のCAE受託解析業務及びVPSの技術サポートに従事。2016年からSimulationX及びVPSとの連成解析関連の受託解析業務、サポート、プリセールスエンジニアとして従事。