本バージョンに於いてもライブラリやエレメントが新規に追加されたり改良されたりとご案内しましたが、その中の一つで以前にサンプルモデルとして紹介しました球体の自由落下について別のモデル化も出来るようになりましたのでご紹介します。
新しく加わったライブラリの一つとしてMechanics/Linear MechanicsのContact Elementsライブラリがあります。これにより2つの部位に関する接触(跳ね返り及び摩擦)を容易に考慮することが可能です。
モデルのダイアグラムビューは上図となりますが、今回のモデルで変わったのは新しく追加されたcontactのエレメントと球体の回転を考慮するためのinertiaZがあることです。これにより階段と接触した際に進行方向に対して摩擦が生じることで球体が回転するようになります。
全体の動きとしては次のようになります。
これにより上左図の様な球体の移動軌跡や上右図の様なZ軸回りの回転挙動を確認することで、前回の実際には接触を考慮していないモデルに対して摩擦や球体の回転に因る影響を確認することが可能です。
2004年、日本イーエスアイ(株)入社。自動車をはじめ各種産業分野のCAE受託解析業務及びVPSの技術サポートに従事。2016年からSimulationX及びVPSとの連成解析関連の受託解析業務、サポート、プリセールスエンジニアとして従事。