今回はSimulationX単体ではなく、ESI Groupがご提供していますVPS Medysaとの連成解析についてご紹介します。
SimulationXは他のツールとの連携に対してFMI(Functional Mockup Interface)規格に対応しており、Model ExchangeやCoSimulationの両方が利用可能ですが、今回ご紹介しますのは、3Dシミュレーションモデルに対しSimulationXのソルバーを用いて随時制御を介入させるというものです。
画像は自動車の変速機の一つであるCVTで、2組あるプーリーの間隔を無段階に変化させることで、任意の変速比とする重要な部品です。しかし、VPSシミュレーションを行う際に設計値通りに間隔を動かしても目標とする変速比と誤差が生じることがあり、今までは値を調整しながら目標値に近づける作業が必要でした。
そこで、VPSの計算に対してSimulationXを介入させる事により出力された変速比からプーリーの動作を制御し、目標値に合わせる解析モデルとしています。
GUIにはESI Groupの統合GUI環境VE(Visual Enviroment)のVisual-Systemsを用いて連成解析用のモデルを作成しています。
VPS Medysa Blogでは、3D機構応力解析に関する技術情報や解析事例をご紹介しています。
2004年、日本イーエスアイ(株)入社。自動車をはじめ各種産業分野のCAE受託解析業務及びVPSの技術サポートに従事。2016年からSimulationX及びVPSとの連成解析関連の受託解析業務、サポート、プリセールスエンジニアとして従事。