PAM-COMPOSITESにおける硬化解析(キュアリング解析)は、FRPの温度や硬化度の進展をシミュレーションすることができます。
1.物質内の熱伝導、2.物質間の熱伝達、3.レジンの化学反応による自己発熱、これらの現象を組み合わせて計算し、温度や硬化度がアウトプットされます。
航空機胴体パネルのオートクレーブ成形を想定した硬化解析事例をご紹介します。
右の図は、ある時刻での硬化度(硬化反応率)の分布です。製品上方が下方よりも硬化度が進展していることが確認できます。
左の図は、硬化度と温度の時刻歴グラフです。常温から180℃に加熱する途中で、急激に硬化度が進展している様子が確認できます。(青と赤の線)
また、硬化が急激に進展する時刻では、温度が制御温度(黄色の線)を超えてオーバーシュートしていることが確認できます(緑の線)。これは樹脂の反応による自己発熱によるものです。
2008年 日本イーエスアイ株式会社 入社。薄板金属成形解析業務を担当したのち、現在は樹脂複合材成形解析を兼務。製造業各社に向けた技術サポート、コンサルティング業務に従事。