今回以降、ProCASTの特徴について少しずつ紹介していこうと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
現在シミュレーションソフトは様々なものがありますが、そのソフトの比較の際に注目される特徴の一つとして数値解析の方法があります。
ProCASTでは有限要素法という手法が採用されておりますので、今回は有限要素法についてご紹介したいと思います。
この有限要素法ですが、弊社のプレス成形解析のソフトウェアであるPAM-STAMPや衝突解析のソフトウェアであるVPSでも採用されている弊社と関わりの深い手法となります。
各手法によって長所短所がありますが、有限要素法の利点としましては形状再現性が高いことが挙げられます。
流れの解析等を行う3Dシミュレーションでは、対象領域をメッシュで分割し、その領域内を計算するのですが、例えば有限差分法などでは一般的には直方体の集合メッシュで解析したい形状を形作って解析しますが、有限要素法ではメッシュ形状は四面体で、更に分割粗さも自由に選定できるため、解析したい形状により近い形で解析を行うことが可能となります。
下記に有限差分法と有限要素法に用いる形状メッシュを示します。
こちらの通り、有限要素法では形状が良く再現されているのを確認できるかと思います。
今回はこれで終わりとします。
今後ともよろしくお願いいたします。
鉄鋼材料メーカーの製鋼鋳造プロセス研究技術者を経て2000年日本イーエスアイ株式会社入社.鋳造,溶接といった熱加工プロセス,材料技術に従事.