今回は熱源モデルについてお話します。
まず、熱源モデルとは溶接時に入熱される範囲がどのくらいか指定する機能です。
この入熱される範囲というのは溶接解析で良好な結果を得るためには、非常に大切です。
私たちも、解析を行う際には必ずビード部の断面写真(マクロ写真)から入熱領域を再現するための試行計算を行います(私たちは熱源フィッティングと呼んでいます)。
さて、以下の図は入熱範囲の模式図です。溶け込み①と②ではどちらが大きく変形するでしょうか。
(斜線部は溶融部を示す)
この場合、経験的には溶け込み②の方が変形することが多いです。
もちろん溶接速度やその他の条件により結果は変化します。
このように溶融領域は変形結果に影響を与えます。
もちろん、断面写真が得られないこともありますのでその際は大体の溶け込みを予想して行いますが、溶け込み量によって変形量が変わってくるということは意識しておく必要があります。
以上、第3回目はSYSWELDの熱源モデルについての話でした。
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エンジニアリングサービス会社で構造・溶接CAEに従事。2018年日本イーエスアイ(株)入社。SYSWELD・Visual-Assemblyといった溶接・組み立てソフトを担当。