IC.IDOは接触や機構といった物理現象をリアルタイムにシミュレーションすることができ、さらにそれをVR表示できるという、市場でも稀有なソフトウエアです。
それゆえにPCにも相応のスペックを要求しております。その中でも、CPU、GPU、メモリ(RAM)の三点がキーとなるスペックです。以下に推奨スペックと、選定例を紹介いたします。
CPU: 4コア、3.6GHz以上
最近はCPU性能といえばコア数、といった風潮がつよいですが、IC.IDOにおいてはシングルコア性能が非常に重要です。クロック数が足りないと、「部品を触って動かす」というIC.IDO最大の価値を享受できなくなる可能性があります。3.6GHz以上が理想ですが、最低でも2.0GHz以上は必要です。(できるだけ、高いクロック数を推奨いたします。ハーネスのような弾性体の検証の際に、動作が遅くなる場合がございます。)turbo boostではなく、ベースのクロック数を見るようにしてください。なお、XeonかCore iシリーズかは問いません。
GPU : NVIDIA RTX A5000以上
最も重要なのは、使用予定のPCにNVIDIA RTX A (旧Quadro)シリーズが搭載されているかどうかです。RTX A(旧Quadro)用のAPIを使用している関係上、Radeon系やGeforce、intel内蔵グラフィックスではIC.IDOを動かすことはできません。特にTuring世代になって、GeforceもQuadroも同じRTXを名乗るようになってしまったので、お間違えないようご注意ください。
その上で、NVIDIA RTX A5000以上であればVRを快適に使用することができます。最低でもQuadro M5000 8GB以上は必要です。世代はPascal以降を推奨します。
メモリ(RAM): 128GB以上
リアルタイムシミュレーションをする上では、メモリ(RAM)容量も非常に重要です。メモリ消費量は多くの要因に依存し、例えば、3Dデータをインポートする際、工場のようなビッグデータを開く際にメモリが消費されます。また、NVIDIAは、「システムRAMがGPUメモリの少なくとも2倍サイズ」を推奨しております。なお、特にECCメモリにこだわる必要性はありません。
選定例
デスクトップ(タワー型)、およびラップトップ(モバイルワークステーション)の推奨スペック選定例をまとめると下記のようになります。あくまでも一例ですので、詳しくはハードウエアベンダーに相当品を問い合わせください。
デスクトップ(タワー型ワークステーション)
CPU | Xeon Gold 6250 , Core i7-11700K など |
GPU | NVIDIA RTX A5000以上 |
RAM | 128GB 以上 |
機種例(構成はカスタマイズする必要があります)
(例)Dell Precision Tower 7820
CPU | Intel(R)Xeon(R)Gold 6250 CPU @ 3.90GHz 3.89GHz 8コア 16スレッド |
GPU | NVIDIA RTX A6000(後継機:NVIDIA RTX 6000 Ada世代) |
Memory (GB) | 192GB |
IC.IDO用のハードウェア選定にあたっては、以上を参考にしてください。
また、より詳細な情報やご不明点につきましては、弊社にお問い合わせください。
2018年、日本イーエスアイ(株)入社。以後、IC.IDOのサポート・プリセールスエンジニアとして、日本国内の自動車メーカーや建機メーカーなど大手製造業の顧客に対し、製品開発や製造工程改善領域におけるVR導入・活用支援に携わる。