前回、有限要素法解析について簡単に概要記載させていただきましたが、今回は有限要素法解析の使用例を紹介したいと思います。
色々書くよりも見た方がわかりやすいかと思いますので、ProCASTを使用した湯流れ凝固解析の結果を下記に載せます。
今回、上記の通り周期対称の形状で解析を実施いたしました。
前回ブログで記載いたしました通り、有限差分法で一般的に使用される直交メッシュを使用して解析を行う場合、上記の形状のように直角ではない部分を持ち、周期対称であるような形ですと、おそらく上記のように湯が均等に流れるという結果を得る解析は難しいであろうと考え、この形状を作成してみました。
こちらアニメーションでご確認いただけますように、流れだけではなく、凝固も均一になっているのがご確認いただけることかと思います。有限要素法を使用した解析ですとこのように解析が難しいと考えられるモデルでも流れと熱解析の両方で精度良く解析が行えるという特徴があります。
ちなみにこのモデルではADC12相当の材料として計算しています。
また、実際解析するときはこのような周期境界条件の場合は考慮して計算できる機能がありますので、1/6の大きさで解析は可能となっておりますので、念のため補足しておきます。
まだ書こうと考えていることはあるのですが、今回はここまでといたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
鉄鋼材料メーカーの製鋼鋳造プロセス研究技術者を経て2000年日本イーエスアイ株式会社入社.鋳造,溶接といった熱加工プロセス,材料技術に従事.