今回はPAM-RTMの流体・構造カップリングソルバーのお話です。
流体・構造カップリングを使うことにより、樹脂の流れを解くとともに、プリフォーム(繊維基材)の変形を同時に解くことが出来ます。
例えば、VaRTM成形(インフュージョン成形)への適用が考えられます。
VaRTM成形では、片面が軟らかい樹脂フィルムで覆われているため、樹脂注入圧力によって含浸中にプリフォームが板厚方向に膨張変形することが知られております。
左記は、翼のモデルに適用したアニメーションで、樹脂の流れと圧力コンターを示したものです。
注入口に近いほうが圧力が高いため、プリフォームが膨張変形し、Vfが下がりながら含浸が進行していく様子がわかります。
変形状態をわかりやすくするため、変形を10倍に誇張表示しています。黒色の線が変形前の状態です。
2008年 日本イーエスアイ株式会社 入社。薄板金属成形解析業務を担当したのち、現在は樹脂複合材成形解析を兼務。製造業各社に向けた技術サポート、コンサルティング業務に従事。