9/4から8にかけて今年も学生フォーミュラ大会が開催されました。時折、ひどい豪雨もありましたが楽しんできました。さて、その際に昨年SimulationXをマシン開発に役立てみようという幾つかのチームに様子を伺ったところ、どの様にモデル化をすれば良いのか悩んだという話がありましたので、初歩的な考え方について述べてみたいと思います。
SimulationXの様な0D/1Dシミュレーションツールの代表的なソリューションは性能設計です。つまり形(CAD図)がまだ無い状態で以下に製品を作り込むのかということです。
そしてこれをモデルとして表現するには対象とする部品の"機能"に着目します。ページトップのイメージではサスペンション周りを表現していますが、サスペンションの機能としては"スプリング"と"ダンパー"が組み合わされています。この上には車体が乗ることになるのでその"質量"を乗せます。下側はタイヤを介して地面に接触しているので、タイヤの変形を考慮するために"スプリング"として考えてタイヤ及びホイール相当の"質量"を間に挟んであげることで、所謂'バネ上','バネ下'重量としています。
この様に部品の持っている機能をどのエレメントに置換できるかという事を考えるようにします。
もちろん、より詳細にモデル化する必要がある場合も考えられますが、まずはこの様に"単純化"する事を念頭に置くと理解しやすいのではないでしょうか。
2004年、日本イーエスアイ(株)入社。自動車をはじめ各種産業分野のCAE受託解析業務及びVPSの技術サポートに従事。2016年からSimulationX及びVPSとの連成解析関連の受託解析業務、サポート、プリセールスエンジニアとして従事。