今回は少し前にリリースしたSYSWELD ver15.5の代表的な新機能を紹介します。
①CAFE advisorの追加
SYSWELDの新機能(オプション)として凝固組織解析(CAFE)が追加されました。
溶融域での凝固挙動を再現し、結晶粒成長過程を解析できます。重要なパラメーターは成長速度・温度勾配・過冷度・合金組成です。
T字溶接の温度履歴を元に(下図)CAFE Advisorで解析を行いました。
動画は結晶粒成長と結晶方位を表しています。
CAFEを使用することにより、溶接速度の違いによる柱状粒の生成の様子から、溶接部凝固組織の評価に使用できます。
②接触計算時に摩擦の考慮が可能に
SYSWELDではver14.5から、収束性の良い接触法 Nitsche Contact が実装されました。
ver15.5では機能が強化され摩擦の考慮が可能になりました。より現実に近い解析が行えます。
以上、第13回目はSYSWELD ver15.5の新機能についてでした。
エンジニアリングサービス会社で構造・溶接CAEに従事。2018年日本イーエスアイ(株)入社。SYSWELD・Visual-Assemblyといった溶接・組み立てソフトを担当。