車両のミリ波レーダー反射波(RCS)解析の続きです。
CEM One PTDソルバーのモノスタティックRCS解析では、RCS値に寄与しているモデル上の要素・エッジを入射角度ごとに表示する機能があります。モノスタティックRCSは入射方向への反射となりますので、入射した電磁波によって誘起される全ての電流分布が寄与するわけではないため、実際に寄与した部分を確認する機能となります。
下図左は車両水平面の入射角度(0度が車両後方からの入射)とモノスタティックRCS<θ-θ>グラフ、下図右はその角度においてモノスタティックRCS<θ成分>に寄与した要素をコンターで表示しています。(RCSに寄与したエッジのコンター表示も可能です)
入射角度0度(車両後方)から90度(車両右側方)まで、グラフとコンターを連動させたアニメーション表示です。グラフは3本表示されており、それぞれ赤線がPTD、緑線がPO、青線がEECによるRCS結果で、PTDはPOとEECを合成したものとなります。
電気機器メーカーにて電磁接触器の設計に従事し、電磁界解析の経験を積む。1999年より現在まで日本イーエスアイ(株)にて電磁波解析を担当し、主に自動車関連メーカーの解析をサポート。