自動車のガラスアンテナを解析する場合、ガラスの積層やエレメントパターンの複雑さを考慮してモデル化するためにメッシュ数が多くなり計算負荷が大きくなります。CEM Oneのモーメント法ソルバーでは、複雑なガラスアンテナを簡易的にモデル化する事によって計算負荷を削減する事が可能です。簡易モデル化機能は2つ用意されておりますので、通常のモデル化と比較して紹介します。
Fullモデル:通常のモデル化(ガラスを陽的にモデル化)
PSGモデル:ストリップ要素でガラスの影響を等価的に考慮
下記モデルを使ってFullモデルと簡易モデル化機能の比較を行いました。
出典:F. G. Bogdanov, D. D. Karkashadze, R. G. Jobava, et al. ”Validation of Hybrid MoM Scheme With Included Equivalent Glass Antenna Model for Handling Automotive
EMC Problems” IEEE TRANSACTIONS ON ELECTROMAGNETIC COMPATIBILITY, VOL. 52, NO. 1, FEBRUARY 2010
Full model | PSG model | PSW model | |
Memory (MBytes) | 799.3 | 156.1 | 122.3 |
CPU time (16 proc.) | 4 Hr. | 21.2 Min. | 3.8 Min. |
電気機器メーカーにて電磁接触器の設計に従事し、電磁界解析の経験を積む。1999年より現在まで日本イーエスアイ(株)にて電磁波解析を担当し、主に自動車関連メーカーの解析をサポート。