頭にはHMDを装着して背中にVRを背負る方式のBackpack型VR機器が次々と公開されています。これらはOculus LiftやHTC Viveの携帯性を強化するニーズから開発されました。
現在の技術的限界で有線接続が不可欠なVR機器をより気楽に使えるようになっています。置型PCと接続方式は変わりませんが、ケーブルをより短くできるので、視野が確保できないHMDの特徴上ケーブルに引っかかる問題を防げます。
Oculusの創立者Palmer Luckeyはツイーターで「ケーブルがPC VR産業の足止めとなっている」と主張したこともあります。
▲ Palmer LuckeyがモバイルVRとPC VRを比較している投稿
このようなPC用VRの携帯性に関する悩みから生まれた結果物が次々と一般公開されています。
台湾のAORUSはマカオのZotacはラップトップPCを入れたまま使える、バックパックを公開しました。
▲ Zotac社のバックパック
台湾のPCベンダーであるMSIはi7プロセッサーやGeforce GTX980を搭載したVR用「Backpack PC」を公開しました。(Geforce GTX1080にスペックアップ予定)
▲ MSI社のBackpack PC
HPは開発中の「OMEN」を公開しました。OMENは背負ってでも、設置してでも両方使える可変型バックパックPCです。重さは4.5kg、バッテリーの持続使用時間は1時間程度であるが、機器の稼動を維持した状態でバッテリーの交換ができる「Hot Swap」機能を搭載しています。
▲ HP社のOMEN
アメリカのPCベンダーDELLのゲーミングPCブランドであるAlienwareもBackpack型PCを開発中のようです。まだ正式発表はなかったですが、ゲーム展示会のE3 Expo 2016にプロトタイプを展示したことがあります。AleinwareはAMDと協力し開発を進めているようです。
Backpack型PCは一つの探索や挑戦とも見られています。まだ実需要があるか、市場が大きい規模になるか、未知数でもあります。しかし、PC基盤HMDデバイスが普及され始めた今年、様々な企業が取り組んでいるというのは、これから面白くなる可能性も十分あると思われます。
産業用VR:IC.IDOの話になりますと、この投稿でご紹介したマシンでも簡易的検証は可能です。それでも、IC.IDOはまだラップトップでFull Performanceを出すことができず、高スペックを推薦しているので、Backpack型PCでIC.IDO検証を行うには、まだもう少し時間がかかると思います。
アジア地域において広報・マーケティングを担当する。